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ゲンの想い出

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2004年1月11日没

2004年1月11日
ゲンが亡くなりました。
訳あって長年預かっていた犬です。
10年余りの生涯でした。
そしてその数奇な運命を
全部心で受け止めて耐えているような・・・
そんな賢い犬でした。
最初はそれはそれは幸せでした。
野良犬だったかもしれない身の上です。
だけど保健所のワンワン交換会で
素敵な家族に引き取られて
末っ子の男の子とまるで
兄弟のように育ちました。
思えばその頃が一番幸せな時代でした。
ゲンにとっても、その家族にとっても・・・。


元気だった頃のゲン
 
 

そして、
その家族がお父さんの海外赴任に伴って
アメリカへ行く事になり、
ゲンは日本に残る事になりました。
5年後の帰国を待って・・・。
きっとまた一緒に暮らせる・・・
その日を待ち続けて・・・。
しかし、ついにゲンがその家族と暮らす事は
2度とありませんでした。

ひたすら待ちわびて・・・。

誰もがゲンの幸せを祈っていました・・・。
そう・・・
ゲンに出逢った人は誰もゲンの賢さに触れて
なぜか優しい気持ちになれる・・・
そんな心をくれる不思議な魅力を持った
犬でした。

最期を迎えるそのときまで
いろんなことがありました。
預かってあげる事すら
できない時代もありました。

どこかの建設現場に連れて行かれる夜
ゲンの姿をもう二度と見ることはできないと
切なさで胸がいっぱいになりました
でも 皮肉にもそこで病をえたことで、
また帰ってくることができました。

その後もあなたはどんなときもご機嫌で
嫌な素振りをしない・・・
どんな別れのドライブでも喜んで車に乗ってくれた
すべてわかっているよ・・・という表情で・・・

 

老後は
故郷の家族の家の近くのとても素敵なおうちで
皆に愛されて静かに暮らしました。
大好きなお散歩にゲンの好きなだけ
一緒に歩いてくれる素敵なママが
大切にしてくれました

 


そして、2004年1月11日
「ウオーン!」と最期の声を空にむかってふりしぼり、
ご主人様のもとに旅立ちました。
家族と別れてからもう10年の月日が流れていました。

どうか天国で幸せに・・・

ゲン あなたの賢さは皆の心に生きています
きっと ずっと 忘れない・・・。

合掌

 







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